1. レース概要と背景
1961年に創設された京成杯は、3歳限定・別定の重賞競走で、長らく中山競馬場の芝1600メートルで行われていましたが、1999年に舞台を芝2000メートル(内回り)に変更し、クラシックへの序章として各馬の将来性や距離適性を占う重要な競走となりました。本年の京成杯は、3歳の有望馬たちが激しくぶつかり合う、14年ぶりの興奮必至の一戦となりそうです。
2. レースの特徴と注目ポイント
今年の京成杯は、3歳クラシック戦線における一翼を担うであろう有望馬が揃った注目の一戦です。まず、過去10年の時計面の比較から見てみましょう。
良馬場で行われた京成杯は9回で、その勝ち時計は2分1秒8、前半3Fが36秒5、後半3Fが35秒9となっています。これに対して、弥生賞ディープインパクト記念は7回開催され、勝ち時計が2分1秒2、前半3Fが35秒9、後半3Fが35秒1となっており、時計面での差が明らかです。春開催の弥生賞ディープインパクト記念がより速い時計で争われることが伺えます。
3. 弥生賞ディープインパクト記念とのクラシックへの影響度の違い
過去10年の出走馬のうち、3歳のうちに勝った重賞の数を見てみると、京成杯ではGI、GII、GIIIが2勝ずつで、GIの2勝馬には昨年の皐月賞覇者ソールオリエンスやNHKマイルC制覇のシャンパンカラーが含まれています。これに対して弥生賞ディープインパクト記念では、GIが9勝、GIIが5勝、GIIIが2勝となっており、ダービートライアルとしての側面も持っています。特に日本ダービー馬が5頭も出ているというのは驚異的で、弥生賞ディープインパクト記念の方がクラシックへの影響度が大きいことが明確です。
4. 今年の注目馬と横山典弘騎手の挑戦
今年の京成杯には個性的なメンバーが揃っており、横山典弘騎手がダノンデサイルで14年ぶり4勝目を狙います。横山騎手はこれまで京成杯に24回参戦し、04年のフォーカルポイント、05年のアドマイヤジャパン、10年のエイシンフラッシュで3勝を挙げています。ダノンデサイルはエピファネイアの子であり、14年のBCジュベナイルフィリーズ2着のトップデサイルの血統馬。未勝利戦を経ての京都2歳Sでは11番人気ながらメンバー中最速の上がり3F35秒2をマークし4着に入線。まだ1勝クラスではありますが、そのポテンシャルは重賞級のものとされています。
まとめ
京成杯はクラシック戦線の序章として、各馬の実力や将来性を確かめる舞台となっています。弥生賞ディープインパクト記念との時計面やクラシックへの影響度の比較からも、この一戦の重要性が浮き彫りとなります。今年も個性的なメンバーが揃った中で、横山典弘騎手の挑戦や注目馬たちの活躍に期待したい一戦です。14日の中山競馬場での熱いバトルに注目が集まります。